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不動産投資、自宅購入 初心者が失敗しないために【不動産は不透明?】

不動産のイメージ画像
黒めがね

日本の不動産取引は「不透明」

だとよくいわれます。

日本は高度成長、バブル崩壊、成熟期を経てきたのに

他の先進国とくらべて「不透明」なのだそう。

では不透明な不動産取引に失敗しないために

あなたや一般の人達はなにを知る必要があるのでしょうか?

この記事では不動産投資や自宅購入に失敗しないために

「不透明」な具体例を書いていきます。

僕は20年近く不動産・金融業界で仕事をしてきて2,000件以上の不動産をみてきました

投資物件を探しているあなたや自宅購入を考えているあなたは参考にしてみてください。

目次

不動産投資、自宅購入/売却に失敗しないために

「日本の不動産は不透明」具体例

「囲い込み 」

最近不動産仲介業者の「囲い込み」が話題になりました。

日本の仲介業者は売主・買主両方の仲介を1社がおこなうことができます。

(両手といいます)

売主から依頼をうけた業者は物件情報を公開し

ほかの業者が買主を見つけくれば短期間で売却ができます。

しかし仲介手数料は売主からしかもらえない。

これをさけたい売主の業者は情報を公開せず

仲介業者

自分で買主を見つけて両手にしよう

と考えます。

これが「囲い込み」であり売却までの時間は長くなります。

海外では売主・買主両方の仲介を1社が行うことは

利益相反(他人の利益を図るべき立場にありながら自己の利益を図る行為)

につながるため非常識とされています。

慣行的な費用

法律に規定のない費用の問題もあります。

など、これらは慣行(いわゆる昔からのならわし)で支払うことが一般的になっている

というだけで法的根拠が不透明です。

価格の根拠

最近はネットで不動産情報をたくさん探すことができるようになりました。

だから「不透明」ではないと思う人もいます。

本気で物件を探している人は

毎日いろんなサイトをみているから相場はわかっている

と思っていませんか?

でも本当の適正価格はわかっていません。

これから説明していきます。

ネットの情報はエンドユーザー向け

ネットでみれる不動産情報は全てエンドユーザー向けの情報です

(エンドユーザー=最後に商品を購入する人=企業に利益を生み出してくれる人)

不動産はいちど情報公開すると値上げすることはできません。

売れなければ値下げしていくだけ。

なのでネットの情報(=売出価格)は高く設定します。

売出価格をいくらに設定するかは売主の自由。

そして売出価格は不動産業者の利益が含まれていることが多いのです。

しかし売出価格にケチはいえません。あたりまえです。

コンビニで売られている100円のおにぎりにケチをつけるのと一緒。

おにぎりの原価はもっと安いはず

といっているのと同じことです。

不動産に同じものはひとつもない
全ての部屋にそれぞれ個別性がある区分マンションの画像

”不動産“とは土地や土地に定着する建物。

所在をかえることが出来ないものという意味。

不動産は生み出すことができない。同じものはひとつとしてありません。

同じマンションの部屋であっても階層や位置によってそれぞれ違います。

眺望や騒音、駅までの距離などが違います。

中古マンションであれば内装によって価格はぜんぜん違います。

同じマンションのちがう部屋を似た物件として比較することはできますが

厳密には同じものは存在しない。

不動産にはそれぞれ個別性があるということです。

土地と建物は別々

日本の不動産は土地と建物を別々に考えます。これは登記が別々だから。

税金も別々に課税されます。

なので新築戸建3,980万円という物件が売り出されていたとしても

総額が3,980万円というだけで土地と建物の内訳が存在します。

土地建物の内訳がわからないと本当に高いのか安いのかは判断できません

近くの4,000万円台の新築戸建と比べて安いからと購入してみたものの

土地価格を知ったら相場と比べて異常に高かったということが起こりえます。

透明性が改善されない理由

これにはいろんな理由があると思いますが三つほどあげてみます。

エンドユーザーの知識

前述の価格根拠の問題が重なると

数千万円もする不動産が高いのか安いのか判断できなくなります。

判断基準となる似た物件はエンドユーザー向けの価格。

しかも業者の利益が含まれていたら比較にならない。

総額がわかっても土地と建物の内訳がわからない。

そしてそれぞれの物件には個別性がある。

本当にその物件が高いのか安いのか、不透明を改善するには

不動産に対する査定知識が必要です

不動産査定のイメージ
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ちなみ外国人にとって日本の不動産の購入はハードルが高いといわれてきましたが

最近ではそうでもないように感じます。

僕は不動産の登記簿謄本をよくみますが

30件に1件くらいは外国籍の所有者のように感じます。

外国人は不動産=投資という感覚を持っていますので

日本の不動産に対しても積極的に投資します。

マンションの1部屋でも彼らにとっては投資対象です。

日本人のように住宅ローンを組んで30年以上住み続けるという感覚はなく

日本人に比べて投資に対する感覚が優れているのでしょう。

不動産は情報が命

不動産業者の仕入れは情報から始まります。

不動産業界は情報という不確かなものが命なのです。

これは大手企業でも一緒。なぜなのか。

前述のとおり不動産はおにぎりと違い生産できません。数に限りがあります。

土地を開発して分譲することはできますが

土地(素地といいます)を仕入れるには情報が必要です。

ではその情報はどうやって手に入れるのか。

結局は“人”です。

仲介業者

どこどこの誰々さんが不動産を売りたがっている

という情報をいち早く手に入れ

所有者にアプローチした業者がその不動産をあずかれます。

不動産ブローカーといわれる人たちがいますが

彼らの多くは自分の会社や勤め先をもっていません。

自分の会社や勤め先を持たずになぜ稼げるのか?

その命となる情報をもっているからです。

このように情報=お金につながる不動産業界の特殊性は

ある程度の経験を積んだ人でないと理解できません。

一般の人がなんの後ろ盾もなく業界に飛び込んだとしても

成功するのは難しいでしょうし

一般の人は業者のいうことをただ信じるしかありません。

業者を疑ったとしてもなにが正しいのか判断することは難しいでしょう

日本は中小企業大国

最後の理由は日本が中小企業大国だからです。

大手企業の数と比べて中小企業が圧倒的に多いのは不動産業界も例外ではありません。

一般の人が不動産業者の知り合いがいなかった場合どこに相談しにいきますか?

たいていの場合は

テレビCMをやっているような大手に相談に行こう

と考えます。

大手企業は存在するだけで集客力と生産性があるものです。

なので大手以外のその他大勢の中小企業は命となる情報を必死になって探します。

人から人に情報が流れ中小企業から中小企業に情報が流れ

最終的には集客力のある大手企業がお客を見つけてくる。

大きな物件だと情報が商品となり成約するまでの間に

3社、4社と業者がからんでくることも少なくありません。

なので最初に情報を手に入れた中小企業は

自社の利益のために「囲い込み」をするようになります。

少し話しはそれますが政府が推し進めている

「働き方改革」は中小企業にも向けられています。

しかし生産性の低い中小企業に

生産性の向上と長時間労働の改善を求めるには無理があります。

「働き方改革」にしろ「不動産の透明性」にしろ

日本が中小企業大国であるかぎり改善されることはないでしょう。

まとめ

日本の不動産の「透明性」といったかなりマクロな話から始まりました。

ただ前提として不動産業界の実情を知っておいても損はないと思います。

基本的なことですので大学の講義でいえば第1回目に学ぶような内容でしょうか。

不動産業界の人からしてみたらあまり知られたくないことも書いてみました。

次回からは具体的に

あなたや一般の人が知っておくべき不動産の査定知識や投資利回り

に関することを書いていきます。

個人ブログですのでセミナーなどはやっていませんが

不動産査定の依頼をお受けしています。

不動産に関連した士業(不動産鑑定士・公認会計士・税理士など)のかたを紹介することもできます。

お気軽にお問い合わせフォームでご相談ください。

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