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個人の民事再生とは?【住宅(不動産)は手放さなくてもいい?】

再生を目指す人

借金を返せなくなったとき

黒めがね

自己破産を申し立てる

もしくは

黒めがね

督促(とくそく)を無視する

といったところを思いつくかもしれません。

借金が債権回収会社(サービサー)へ譲渡(じょうと)されると

サービサーは費用対効果で回収活動します。

借金がすくなければ無視してやがて時効をむかえることもあるかもしれません。

しかし

数千万円の住宅ローンを無視しつづけることはほぼ無理

だと思ってください。必ず

債権者

任意売却してください

とすすめてきます。

そして売却を拒否したら

債権者

競売を申し立てます

といってくるでしょう。

売却しないですむ方法は債権者と和解する。もしくは

今回のテーマである個人の民事再生があります

僕は20年近く金融・不動産の仕事をしてきてたくさんの民事再生手続きをみてきました

破産が必ずしも悪い選択肢だとは思いません。しかし、

もしあなたが

どうしても自宅を手放したくない

と思っているならぜひこの記事を参考にしてみてください。

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目次

民事再生とは

民事再生手続を実施する裁判所

民事再生とは裁判所の手続きのもとで再生計画を作成し

経済的に窮地(きゅうち)にある債務者の事業または経済生活の再建を目的とする法律です。

民事再生(法人)

債権(借金)の免除(カット)が前提になるため債権者の多数の同意が必要になります。

民事再生には

などがあります。

裁判所がかかわる再建のための手続としてはほかに会社更生法があります。

個人再生

法人の再建のために行われる民事再生手続きを

個人に対しても使用できるようにしたものが個人再生です。

個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があります。

この記事では小規模個人再生について説明していきます。

申立要件

小規模個人再生を申し立てできるための要件として

があげられます。

つまり破産ではなく再生を選択するということは

再建できるだけの収入がなければならないということです。

個人再生の流れ

小規模個人再生の申立がなされると

開始→決議→認可の順に手続きがすすんでいきます。

法人の民事再生と同じく裁判所へ再生計画案を提出します。

再生計画案は債権カットを前提にしていますから

債権者の同意が得られなければ決議は否決されてしまいます。

可決されるための要件として

つまり負債総額の大きい債権者の同意が必要ということです。

給与所得者等再生の場合は債権者の同意は必要とされていません。

認可決定後の効果

再生の認可が決定されると再生計画案どおりの弁済が可能になります。

弁済期間は3年~5年の分割弁済

債権カットの率は細かな決まりがありますが

個人再生の場合は

おおむね7割くらいが債権カットされる

と思ってください。

法人の場合は9割以上がカットされることが多いです。

住宅ローン特則(住宅資金貸付債権)とは

この記事のテーマです。

個人再生には住宅ローン(住宅資金貸付債権)特則というものがあります。

住宅ローンはいままで通りの分割弁済を続けながら、それ以外の借金をカットすることが可能です。

この特則の趣旨は、自宅は生活の基盤でありこれを失ってしまうと

債務者の再生の阻害になってしまう可能性があるためです。

自宅は残したいけど住宅ローン以外の借金まで払い続けていくことがむずかしい

という人にとっては非常に有効な制度です。

ただ住宅ローン特則(住宅資金貸付債権)の認可についても

個人再生の認可と同じく要件があります。おおまかには

などがあげられます。(他にも細かな要件があります)

住宅ローンの債権者だけが債権カットされないと

債権カットされた債権者との不公平が生じると思われるかもしれません。

しかし不良債権化した住宅ローンは仮に住宅を売却したとしても

売却代金は住宅ローンの債権者のみに配当されます。

ほかの債権者にまで配当が回ることはほぼないため

不公平には当たらないことがほとんどです。

以下の記事で詳細を説明していますので参考にしてみてください。

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まとめ

再生手続きは弁護士がおこなうため私の説明は少しざっくりになってしまいました。

ローン返済が困難となったときは

まずは弁護士などの専門家に相談してみることをおすすめします。

専門家であればあなたに代わって債権者との和解交渉をすすめてくれます。

もし和解の合意ができなかったとしても

あなたにあった解決方法を導きだしてくれるでしょう。

個人ブログですのでセミナーなどはやっていませんが

不動産査定の依頼をお受けしています。

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